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食習慣と血糖値の関係【永田勝太郎先生の研究】

医師の永田勝太郎先生の論文から、食習慣と血糖値について学びましょう。

 

私たちの身体は、適切な糖質(ブドウ糖)を必要とします。糖質は、血液に乗って各臓器の細胞に供給され、ATPという細胞の中でエネルギーを作り出す成分として使われます。

 

血中の糖質を測定したものが、血糖値です。

その血糖値を適切な分量に保つために、膵臓からインスリンが常に分泌されています。

インスリンは、食事を摂ると、さらに分泌されて、血糖値を正常に保とうとします。ただ、食事量が多かったり、空腹に急に食べたり、一日中食べ続けたりと、不規則・不適切な食べ方をすると、膵臓がびっくりして、インスリンを適切に分泌できなくなります。

 

それが習慣になると、食後に血糖値が上がるとインスリンが過剰に分泌され、極端に血糖値が下がる血糖値スパイク(血糖値の乱高下)を起こす可能性があります。さらに、常にインスリンが過剰に分泌される習慣が着くと、いずれ、インスリンが枯渇してしまい、血糖値を下げることができなくなってしまいます。これが高血糖状態が続く糖尿病です。

 

この血糖値スパイクや極端な低血糖状態は、眠気や疲労感、焦燥(イライラ)、パニック発作、認知の低下、ひどい時には意識障害などを起こします。

 

血糖値スパイクという血糖値が乱高下する状態は、このような生活習慣の乱れの中で、膵臓自律神経系の不安定性が生じてしまい、その結果発現したものと考えられているのです。まさに生活習慣病そのものです。

 

永田先生の研究では、疼痛や疲労の原因は、この血糖値スパイクが起因している可能性を示唆しています。

思春期の食習慣(ドカ食い、早めし食い、拒食、過食、無理なダイエットなど)が後年、血糖値スパイクを発症させる危険があると警鐘を鳴らしています。*1

 

そして、「一旦染みついた食習慣を変えるのは並大抵なことではない。そこに、『染みついた習慣を変えてまで生きる我がいのちの存在意義』への認識が必要になる。行動変容には、こうした実存的アプローチが必須である。食習慣についての初等教育からの健康教育の必要性を感じる。」とも述べておられます。

 

こうした先人の研究や言葉に耳を傾けて、私たちの毎日を健やかなものにしていきましょう。

 

参考文献

*1 永田勝太郎, 他. 血糖値スパイクに対する乳酸菌LAV4およびグルコマンナン加乳酸菌LAB4の作用機序仮説. Comprehensive Medicine 全人的医療, vol.20, No.1. 2021. p.3-12.

 

  

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